現役世代に『終身保険』はNo!『安心』という幻想を論理で解体する!

投資

「万が一の保障を確保しつつ、将来のためにお金も貯まる」そんな魅力的な響きを持つ「終身保険」。

しかし、投資期間が20年以上の時間がある現役世代にとって、その選択は「数千万円単位の機会損失」を招いているかもしれません。

今回は、なぜ「貯蓄型保険」が現代の資産形成において合理的ではないのか、具体的なシミュレーションを交えて暴いていきます!

シミュレーションの前提条件

公平な比較のため、以下の「同じ保障・同じ支出」で条件を揃えました。

属性:30歳・40歳の会社員

必要な保障:死亡保障 2,000万円

比較対象:

【終身保険】:オリックス生命「ライズ」

【投資 + 掛け捨て定期保険】:

保障:はなさく生命「はなさく定期」(前回の記事で紹介した少し保険料の高い保険です)

投資:終身保険との「差額」をすべてオルカン(ACWIに連動を目指す低コストなインデックスファンド)に投資

リターン:運用利回りは、ACWIの実績(年約8.5%)から、不調やリスクを想定して大きく削った「保守的な年率6.5%」で計算しています。

加入年齢①ライズの月額保険料②はなさく定期の月額保険料オルカン積立額(①‐②)
30歳31,000円4,480円26,520円
40歳51,560円6,360円45,200円
保険料比較とオルカン積立額

税引き後の投資にすら、保険は勝てない

投資の利益には通常約20%の税金がかかります。

そこで、「終身保険は税引き前の額面(満額)」vs「投資は税金を引いた後の手残り」という、保険側に圧倒的に有利な条件で比較しました。

加入年齢 運用期間終身保険 (受取額面)特定口座 (税引き後手残り)(参考)新NISA (非課税手残り)
30歳30年1,419万円約 2,450万円約 2,830万円
40歳20年1,419万円約 1,950万円約 2,170万円
終身保険と投資+定期保険の手残り比較

※投資(特定口座)は利益に対し20.315%の税金を差し引いて計算

※解約返戻金にかかる税金は、個々の収入状況によって異なるため計算が複雑になります。そこで、終身保険については条件をできるだけ有利に比較できるよう、今回はあえて税引き前の額面金額記載しています。

30歳加入の場合、投資信託で約430万円の税金を払った後でも、終身保険より1,000万円以上多く残ります。

もはや勝負の土俵が違います。

投資を続ければ保険金額2000万円にも手が届く

終身保険を契約する最大の理由は万が一の時に2,000万円残せることですよね。

しかし、自分で運用を始めると、「万が一の時よりも、生きている方がリッチ」という逆転現象が起こります。

わずか「1年」の放置で壁を突破

特定口座利用の場合40歳から20年間積み立てた資産は、60歳時点で税引き後約1,950万円。

ここで積立をストップし、追加投資なしで1年だけ寝かせてみてください。

  61歳時点の資産(特定口座・税引き後):約 2,120万円

なんと、特定口座(税引き後)であっても、わずか21年の運用で、終身保険の死亡保険金(2,000万円)を超えてしまいます。

終身保険では2,000万円を手にする時には自分はいません。

生きて使おうと解約すれば、1,419万円まで目減りします

過去の成績を参考にすると、保守的に見積もっても低コストで優良なインデックスファンドに投資をすれば21年後には、自分自身が自由に使え、万が一のときにも家族に2,000万円以上残せる現金が手元にある状態にできるかもしれません。

(生命保険には500万円×相続人の数という非課税がありますので、相続できる額については別途計算が必要です。また、この先の投資のリターンは誰にもわかりませんのでその点はご留意ください。)

数字以上に重い「インフレ」と「流動性」

投資は上記のような計算により、過去を参考にすると終身保険に勝てる期待値は高いですが、確実に勝てるとは限りません。

ただし、下記3点は終身保険が投資+定期保険に確実に劣るデメリットです。

①インフレ負けが確定している

現在の日本のインフレ率はおおよそ2~3%ほどです。このままインフレが続くと30年後には物価が2倍になっていてもおかしくありません。ということは、30年後に手にできる1,419万円の価値は今の半分です。

終身保険はインフレ負けをし、実質の資産額を減らす可能性が大きいです。

②流動性リスクが大きすぎる

終身保険は急に資金が必要になった時に解約しようとすれば元本割れ。資産を動かす自由が拘束されています。

一方で、優良なインデックスファンドなら数日で現金化でき、住宅購入や教育費に柔軟に対応できます。

 ③見えない手数料の大きさ

保険料には保険会社のビル代、広告費、人件費がたっぷり乗っています。優良なインデックスファンドのコスト(年0.1%以下)とは比較にならないほど、手数料を払わされています。

結論:減らないという安心感に踊らされないようにしよう!

終身保険の「安心」というイメージだけに踊らされるのはもう卒業しましょう。

確実にインフレに負ける終身保険、本当にお金が必要な時に解約すると元本割れしてしまう終身保険

現役世代の方々がこれに加入し続ける理由は、私にはわかりません。

本記事が保険や投資を見直す一助になりましたら幸いです。

※投資はあくまで自己責任でお願いいたします!!

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