【2026年最新】高配当株投資は本当に低リスク?米国高配当ETF(VYM・HDV・SPYD・SCHD)徹底比較

資産形成

「高配当株は値動きがマイルドで、リスクを抑えた投資ができる」

投資の世界でよく言われるこの言葉、果たして2026年現在の市場データでも真実なのでしょうか?

本記事では、2026年4月末時点の最新データに基づき、米国高配当ETFの主要銘柄であるVYM、HDV、SPYD、そして近年日本でも投資信託の登場で話題をさらっているSCHDの4銘柄を、市場平均であるS&P500と比較しながら徹底分析します。

1年、3年、5年、そして10年の長期スパンで見えてくる高配当投資の、定量的な事実をデータをもとに解き明かしていきましょう。

※本記事では「リスク=価格変動の大きさ(標準偏差)」として統一しています

期間別リスク・リターン(2026年4月末時点)

まずは、全期間の年率リターンと年率リスク(標準偏差)を整理します。

※すべてトータルリターンのリターンとリスクを示しています。株価推移から計算したものとは異なります。

※本記事で使用しているリスク・リターンの数値はドル建て(USDベース) の値です。

直近1年

銘柄年率リターン年率リスク備考
S&P50031.05%13.42%インデックスが最強
VYM28.36%9.88%高配当ETFで唯一リスク10%未満
HDV24.83%11.55%守りの強さが健在
SCHD27.52%12.58%リターンはVYMに肉薄
SPYD15.89%11.58%リターンは他を大きく下回る

直近3年

銘柄年率リターン年率リスク備考
S&P50021.69%13.13%インデックスの独壇場
VYM15.84%12.12%安定したパフォーマンス
HDV15.94%11.78%リスク効率が非常に高い
SCHD12.81%13.83%リスクがS&P500を上回る
SPYD10.75%15.56%高リスク・低リターンの傾向

直近5年

銘柄年率リターン年率リスク備考
S&P50013.14%15.72%市場全体のボラティリティ上昇
VYM10.79%13.94%バランスの良さが光る
HDV13.72%13.63%唯一インデックスに勝るリターン
SCHD8.01%14.79%この期間は苦戦
SPYD6.55%16.60%リスクの高さが目立つ

直近10年

銘柄年率リターン年率リスク備考
S&P50015.26%15.30%長期でも盤石の効率性
VYM10.83%14.19%安定配当を出しつつ二桁成長
HDV13.20%14.60%リスクを抑えつつ高いリターン
SCHD12.05%15.08%S&P500並みのリスク許容が必要
SPYD7.72%18.21%最も高いリスクと低いリターン

各ETFの銘柄選定ロジックとコスト

なぜこれほどまでに銘柄によってリスク・リターンが異なるのか。その理由は、それぞれの「銘柄選定ルール」にあります。

VYM(バンガード・米国高配当利回りETF)

  • 選定方法 — 高配当株を広くカバー(2026年5月2日時点で612銘柄)しつつ、時価総額加重により大型株中心の安定した構成。セクター分散も広く、値動きが比較的マイルドになりやすい。
  • 経費率 — 0.04%
  • 特徴 — 配当と株価成長のバランスが最も良く、分散が効いているため安定感が高い。

HDV(iシェアーズ・コア米国高配当株ETF)

  • 選定方法 — 財務状態が健全で、配当を支払っている企業の中から選定。最終的に75銘柄で構成。
  • 経費率 — 0.08%
  • 特徴 — 「守りのETF」。生活必需品・エネルギー・ヘルスケアなど不況に強いセクター比率が高くなりやすい。

SPYD(SPDR ポートフォリオ S&P 500 高配当株式ETF)

  • 選定方法 — S&P500 採用銘柄のうち、配当利回りが高い上位80銘柄を均等配分で構成。
  • 経費率 — 0.07%
  • 特徴 — とにかく「今の配当」を重視。景気に敏感な不動産・金融が多く含まれ、下落局面では株価が大きく崩れやすい。

SCHD(シュワブ米国配当株式ETF)※日本版投資信託

  • 選定方法 — 10年以上配当を出している銘柄から、キャッシュフロー/負債比率、自己資本利益率、見込み年間配当利回り、5年配当成長率の4指標を勘案し、100銘柄を厳選。
  • 信託報酬 — 楽天SCHD:0.1238%程度、SBI SCHD:0.1227%程度、Tracers SCHD:0.10725%程度
  • 特徴 — 米国で絶大な人気を誇る「増配+クオリティ」銘柄。株価成長力も高く、将来の増配期待が非常に大きいETF。

リスクあたりリターンの分析:高配当ETFの立ち位置

現在は株価上昇によりどのETFも配当利回りは全体的に0.3〜0.5%ほど低下しています。

  • VYM:2.38%
  • HDV:2.90%
  • SPYD:4.45%
  • SCHD:3.45%

※上記分配金利回りは2026年3月の権利確定時の数値を採用しています。

この状況下で、リスクに対してどれだけのリターンが得られたかを、S&P500を基準に分析します。

※無リスク資産の利回りを差し引かない「簡易的な効率指標」として比較しています(シャープレシオとは異なります)。

インデックス(S&P500)を超える効率の銘柄は?

リスクを横軸、リターンを縦軸にプロットした際、S&P500と原点を結ぶ線よりも「左上」にあれば、市場平均よりもリスクあたりリターンが良いといえます。

なお、円の大きさは分配金利回りを示しています。

直近1年:VYMのみが左上に位置。リスクを劇的に抑えつつリターンも確保した驚異的な1年でした。

直近3年:ハイテクブームで市場平均が非常に強く、高配当勢は左上に位置する銘柄はありません。

直近5年:HDVのみが左上に君臨。財務の健全性を重視する姿勢が、不安定な相場で功を奏しました。

直近10年: HDVが肉薄していますが、長期ではインデックスの壁が高いことがわかります。

要注意!SPYDとSCHDの意外な位置

注目すべきは、常に「一番右下(低効率)」に位置しているSPYDです。配当利回りのみを追求する結果、ボラティリティがS&P500を超えつつ、トータルリターンがついてきていません。

また、人気絶頂のSCHDも、直近1年では高配当勢の中で2番目に高い効率を見せていますが、3年、5年のスパンで見ると意外にもハイリスクローリターンであり、効率面では苦戦しています。大人気の銘柄であっても、盲信は禁物であることがデータから分かります。

「守り」の資産としての活用:DGROとの組み合わせ

私は普段、レバナス(NASDAQ100レバレッジ)やレバレッジTOPIXといったハイリスク・ハイリターンな「攻め」の資産をサテライトに据えています。そのため、コア資産には徹底した「守り」の役割を求めています。

この観点から見ると、リスクを低く抑えられているHDVとVYMは非常に魅力的なパートナーです。しかし、既存の保有銘柄との相性も重要です。

現在メインで投資しているDGRO(iシェアーズ・コア米国配当成長株ETF)との重複率を確認してみましょう。

  • DGRO × VYM: 約60%が重複し、分散効果は薄い。
  • DGRO × HDV: 約30%の重複で、一定の補完関係がある。
  • DGRO × SCHD: 重複はわずか 20%程度 と非常に低い。

👉ETF Research Center:ETFの銘柄被りはこちらで調べています。※重複率は ETF Research Center(時価総額加重ベース)で算出しています。

リサーチ結果を踏まえると、将来的にはDGROとの銘柄被りが少なく、かつ増配力に定評のあるSCHDをポートフォリオに組み入れていきたいと考えています。

一方で、SPYDは銘柄被りこそ4%程度と少ないですが、S&P500よりも高いリスクを取る必要がある点は、私の定義する「守りの資産」から外れるため、今のところ投資対象からは外しています。

日本からSCHDに投資する方法

現在、米国ETFのSCHDに直接投資する方法は非常に限られています。しかし、非常に低コストな投資信託として、円建てで手軽に購入できるようになっています。

商品名信託報酬特徴
楽天SCHD0.1238%最初に登場した日本版
SBI SCHD0.1227%コストがやや低い
Tracers SCHD0.10725%現状最安コスト

まとめ:高配当でも「リスク」は千差万別

今回のデータから得られた結論は、「高配当=低リスク」ではないということです。

  • VYM・HDV: S&P500よりリスクが低く、真の意味で「守り」に使える。
  • SCHD: S&P500と同等のリスクを取りつつ、将来の配当成長を狙う「攻めの高配当」。
  • SPYD: S&P500よりも高いリスクを取る必要があり、現在の利回りを重視する“インカム特化型”のETF。

理論派のインデックス投資家から見れば、S&P500一本が正解かもしれません。しかし、配当金という「目に見える成果」は、暴落時に投資を継続するための強力な心の支えになります。

大切なのは、銘柄ごとのリスク特性を正しく理解し、自分のポートフォリオに欠けているピースを埋めることです。皆さんも、リスク・リターンの真実をもとに、自分だけの最適な布陣を敷いてみてはいかがでしょうか。

​※本記事の試算結果は過去のデータおよび筆者の試算に基づくものであり、将来の運用成果を保証するものではありません。投資は自己責任でお願いいたします。

※本記事は情報提供を目的としており、特定の投資商品を推奨するものではありません。投資の最終判断は、ご自身で最新の目論見書等を確認の上、自己責任で行ってください。

出典

・Investing.com(ETF価格・分配金データ、CSVダウンロード)  
各ETFのトータルリターン・標準偏差(リスク)を算出するために、過去価格と分配金履歴のCSVを取得。
・Vanguard公式サイト(VYM)
銘柄数、選定方法(高配当株の広範囲カバー+時価総額加重)、セクター構成、経費率0.04%などの基本情報を参照。
・iShares公式サイト(HDV)
財務健全性スクリーニングによる銘柄選定ルール、構成銘柄数(75銘柄)、経費率0.08%などのETF仕様を参照。
・State Street(SPDR)公式サイト(SPYD)
S&P500構成銘柄のうち高配当上位80銘柄を均等配分する選定ルール、および経費率0.07%を参照。
・S&P Dow Jones Dividend Indices Methodology(SCHD連動指数)
SCHDの基礎となる指数のメソドロジー(10年以上の連続配当、ROE・負債比率・キャッシュフロー・配当成長率の4指標、100銘柄選定)を参照。
・楽天証券 公式サイト(楽天SCHD)
日本版SCHDの信託報酬(0.1238%)およびファンド概要を確認。
・SBI証券 公式サイト(SBI SCHD)
日本版SCHDの信託報酬(0.1227%)およびファンドの基本情報を参照。
・Amovaアセットマネジメント(Tracers SCHD)公式サイト
Tracers SCHDの信託報酬(0.10725%)とファンドの特徴を参照。

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ポイント還元を狙うなら松井証券です!当ブログで私が押している3つのファンドについて、SBI証券と松井証券のポイント還元率を比較すると、松井証券が圧倒的に高いという結果になりました。

ファンド名SBI証券松井証券
auAMレバレッジNASDAQ100(為替ヘッジなし)0.05%0.1845%
iFreeNEXT 日経連続増配株指数(年4回決算型)0.05%0.10%
アムンディ 日本・高配当株(累進高配当)0.05%0.065%

なお、今回比較した3つのファンド以外でも、松井証券は多くの投資信託でポイント還元率がSBI証券より高い、または同等であるケースが非常に多いです。

さらに、iDeCoに上記3つのファンドはありませんが、松井証券ならiDeCoでもポイントを貯められちゃいます!

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